何が何やらワケワカメ

映像作品(主に特撮やアニメ、ホラー)について書く。

勝利の美酒に酔いしれるのは、まさかのアイツ?…な第10話。

仮面ライダーゴースト」感想。

第10話「集結!15の眼魂!」

脚本:毛利亘宏  監督:山口恭平

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  • 取捨選択の末に自己犠牲。

タケル「俺決めたんだ、カノンちゃんを生き返らせる」
アカリ「人助けは自分が助かってから考えて」
御成「自己犠牲は尊い行いかも知れませんが、必ずしも正しいとは思いません…」
■タケルの行いは非現実的で愚かだ。現実的には、自らに危険が及ぶ際は道徳や倫理観を超えて我が身を守ることを優先する。皆自分本位に生きているのだから至極真っ当な行動。だからこそ、他人の為に行動できるタケルが一際輝きを放つのだ。しかし、その"英雄的な決断"をアカリと御成は断固として否定した。このアカリ達の姿勢はタケルを大切に想うからこそであり、己の命を蔑ろにしないでと切望している。彼らの強い繋がりを覗かせる一幕であった。

同時にヒーロー作品にありがちな"我が身を省みず善良な人々を守る"といった既成の価値観は、ヒーローの負の一面でもあり全面的に肯定されるものではないことをこの場面で明確に示してくれた。エゴイズムで戦うことを認めている。

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■タケルと同様に、マコトも犠牲を払っている。それはカノンを救う為、親友であったタケルとの関係を断ち切る覚悟があるからだ。確固たる殺意を持って銃の引き金を引いた、絶対に目的を果たすという相応の覚悟が伺えた。

タケルは己の命を捨て、マコトは友を捨てた。視聴者としては戦いの重みが感じられて程よく心地良い。

  • 完全勝利。

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■15の眼魂は西園寺の手中に収まった。まさしく漁夫の利を得た形だ。タケルやマコトは手の平で踊らされているに過ぎなかった。子供が大人の思惑に翻弄される姿は「仮面ライダー鎧武」の"ビートライダーズ"を彷彿とさせる。

■軽快なテンポで話の運び方に飽きが来ないのが「ゴースト」の魅力ですね。流石に平成ライダーシリーズも17作目となるとこちらの目も肥えて手放しで楽しめる機会が少なくなるのですが、タケルの生死の行方は1クールでひとまず完結する(?)様相でこの進捗具合は嬉しい誤算です。今後も視聴者の予測を裏切りまくってくださいm(__)m
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■この場面痺れたぜ~。爆発はモノホンに限る。

  • 最後に。

■画策する。
アランは粛々とガンマホールを生成、ジャベルは眼魂の秘密を隠している(アランの兄が関与)、と敵の目的に不明瞭な点が多い為に彼らの行動の一つ一つが興味深い。

■剣撃&銃撃。
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年末年始商戦に向けてゴーストチェンジの大盤振る舞い!! 皆さん玩具買いましょう。

■御成の投球スキルは、やや難アリ?
タケル「どこ投げてんだ!」
従来の平成ライダーシリーズでは、アンク(仮面ライダーオーズ)や啓太郎(仮面ライダー555)は当たり前のように高度な投球スキルを有していました。しかし御成は投げるのがド下手。何故かこのちょっとした変化が嬉しい点だったり。