何が何やらワケワカメ

映像作品(主に特撮やアニメ、ホラー)について書く。

もう一度皆の笑顔が見たい…な第49話(最終話)。

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仮面ライダークウガ」感想。

【episode49 雄介】脚本:荒川稔久

こんにちは、キャキャロット( @anothercommuni)です。半年なんてあっという間ですね、クウガ全49話の配信が終了しました。「新春SP」や第50話「乙彼」の配信もちゃっかり期待していましたが、まあそれはBlu-ray Boxでのお楽しみです。本編についてですが、とにかく名残惜しいです。蝶野さんと実加ちゃんが気掛かりでまだまだその先を見たいというのが私の率直な意見ですが、4クールの番組としては後腐れを残さない綺麗な幕引きであったと思います。それと、全話を見終えたばかりということで近々クウガについての総括を書く予定です。放送当時と現在の私の心境を交えて思いの丈をぶつけますので、最後までお付き合いください。では感想を述べていきます。

  • 平穏な日々

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■部屋へ射し込む温かな光、そして吹き込むそよ風。ふわふわとカーテンがなびいている様子は、眺めていると気持ちが安らぐ。私の記憶では、最終話は青空の印象だけが鮮明に残っていた。しかし、改めて見返すと日光やそよ風がとても心地良さそうに映し出されている。今ではその穏やかな光景も最終話の印象深い要素の一つとなった。終盤の物語は熾烈な様相を極めたことで皆が不安な気持ちを抱えていた、だからこそ今の平穏な日々を尊く感じる。青空を見上げている皆の顔は自然と綻んでいた。

■最後の死闘を経て、五代はすぐに皆の元から去った(旅へ出た)。私は五代のこの行動は最善であったと思う。何故ならグロンギ亡き今では、一番の危険因子は五代自身(クウガ)だからだ。

■現状では、グロンギ殲滅に尽力してくれたクウガの存在を人々は承認することができる。しかし時間が経つにつれて、クウガを脅威に感じて疎むようになったとしても決して不思議ではないのだ。その世論の不安を汲み取り、警察がクウガを討伐する方針に切り替えることもあり得る。

■また別の懸念としては、クウガの力を悪用する者が現れる可能性だ。番組ではあくまでも警察が事態の収拾に努めたが、現実問題としては自衛隊や在日の米軍兵がグロンギの殲滅を図るだろう。軍隊や国がクウガの武力に関心を示して、五代の体内のアマダムを解析することで軍事運用を企てることが考えられる。そうなれば、「未確認生命体関連事件合同捜査本部」から情報が流出し五代の身に魔の手が迫る。五代を捕獲したのち非人道的な人体実験を強行することが危惧される。古代のリントは殺意など抱かない清らかな心の持ち主であった、だから封印する手段を用いた。しかし、現代のリントは殺意を抱いており心が荒んだ存在であると捉えられる。圧倒的な武力は争乱を生む、クウガの存在が新たな戦いの火種になる懸念は拭い去れない。

■五代が行方を眩ましたことは、彼の精神を清らかに保つ意味でも、また自らの身を守る意味でも、最善の行動であった。
みのり「…4号は本当はいちゃいけないって先生思ってるの」
みのり「…4号なんかいなくてもいい世の中が、一番いいと思うんだ」


  • リントの行く末は…

椿「未確認達が自分の笑顔の為だけにあんなことをしたおかげで、あいつは自分の笑顔を削らなきゃならなくなった」
■椿の解釈が正しいのであれば、クウガグロンギは両者共に戦う動機が「笑顔の為」であった。生物学上でもリントとグロンギは等しい存在、クウガグロンギの変身するメカニズムも等しい、そして動機も等しい(利他的か利己的か、と本質では異なる)。類似点が多々ある、両者は合わせ鏡のような存在だ。バラのタトゥの女が「リントはやがて我々と等しくなる」と示唆したことは、遠くない未来に現実となるだろう。


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