何が何やらワケワカメ

映像作品(主に特撮やアニメ、ホラー)について書く。

死しても、命の灯火が消えない限りそこに存在する…な第6話。

仮面ライダーゴースト」感想。

第6話「運命!再起のメロディ!」
脚本:毛利亘宏 監督:諸田敏

  • 剥き出しの気持ち。

アカリ「…あなたが今ここにいることが大切なの。生きてる意味とか…"死んでる"とか"生きてる"とか、そんなことどうでも良い!」
この言葉は君島康介(第6話ゲストキャラ)へ向けられたものだが、タケルへの思いも込められていた。不安定な存在となり今まさに苦しむ幼馴染みに、一番伝えたい心からの叫びであった。

切実さを帯びたこの言葉で、タケルは不安や恐怖を断ち切ることが出来た。
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辛い胸の内をアカリが吐露してしまう場面。普段の"自分がタケルを助けなければ"と気負っている姿とは一転、気持ちが挫けそうになる今の姿は切なさを漂わせる。

  • 再起する闘志。

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ムサシ魂で眼魔を撃破、これはタケルが完全に再起したことを証明している。第1話で、宮本武蔵のような強い男になると語っていた彼が、その憧れの人物である武蔵の力で再び敵を倒したことは大きな意味がある。(まあ、ベートーベン魂にもっと活躍させてやれ…と思う部分もありますが)

また、タケルが武蔵を尊敬していることを知っているアカリは、身を呈してスペクターからムサシ眼魂を死守した。この行為は、タケルのアイデンティティを守り抜いたと捉えることができますね。紛うことなき、タケルの一番の理解者である。
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照れくさそうに鼻を擦り、感謝の気持ちを伝えたタケル。天空寺タケル役の西銘駿さんの個性も相まって、タケルの温和な雰囲気はとても好感が持てます。更なる成長を遂げて、彼のキャラクター性が堅実に構築されていました。

  • 手出し…せず。

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スペクター「今回だけだ。今回だけはあいつに花を持たせてやる」

君島兄妹を救うべく奮起するタケル達を、傍観するに留めていたスペクター。兄妹が引き裂かれる瀬戸際の状況は、自分達深海兄妹と重なる部分があったのかも知れない。また、アカリの言葉はスペクターにも訴えかけるものがあったはず。

上記の台詞は自分に言い聞かせているのだろう、非情に徹することを躊躇した己に対しての戒めだ。

  • 最後に。

SE(効果音)やBGM(背景音楽)を取り除いた、無音状態での戦闘シーンは面白い試みでしたね。音を消失させる相手に、聴覚を失いながらもメロディを奏でたベートーベンが対峙するのは熱い。

アカリがやたら可愛かった印象が強すぎて、他の取り上げるべきポイントを見失いました(^_^;)タケルとアカリの絆がより強固なものになったことを述べていれば、概ね包括的な感想になっているはず…ですよね。