二人の「運命」は如何に…な第30話。
仮面ライダークウガ感想。
【episode30 運命】脚本: 荒川稔久
- 超強敵、対する五代と一条の決意。
必殺技「ライジングカラミティタイタン」を凌いだ、「ゴ・ガメゴ・レ」の怪力と硬度。タイタンの土俵でもある「力比べ」でガメゴが勝利した。ここでの敗北により、五代は「赤の金の力」を使う決意を固めた。
覚悟を決めた五代を全力でサポートするべく一条さんも本気です。まだ実装されていない「強化型超高圧弾」を用いて、ガメゴに挑みました。身体への負担が大きいながらも、懸命に立ち向かい鉄球攻撃を阻止します。
五代ばかりに負担が掛かっている現状に、一条さんは自分自身が許せなかったはずです。
一般人を巻き込んでしまった自責の念、グロンギに有効な手立てがなく後手に回っている警察、こういった想いを抱えているからこそ一条さんは無茶な行動に出たのだと思いました。
- ジャンと榎田……と実加。
すっごい気まずそう……(^_^;)
科警研の主任として激務を全うしている反面、母として冴(さゆる)くんの面倒を見ていない榎田さん。そのことで素直に接することのできないジャン。以前は仲良さげな雰囲気でしたが……ジャンとしては、もう少し榎田さんに母らしく女性らしく生きてほしい想いがあるんですよね。ジャンは、彼女の仕事に対する姿勢に尊敬しているものの、その他をおざなりにしている姿にはどうしても目を瞑れない。
最初、その微妙な空気感を理解してなかった実加ちゃんは、更に空気が悪くなるようなことを言ってしまい。ジャンが余計に辛そうな表情をしていて、見ている視聴者側も辛い……(((^^;)タイミングさえ良ければ。
- 蝶野の「運命」。
挫折を経験した蝶野は、五代に怒りをぶつける。しかしそれは間違っていると、蝶野を諭す椿。
蝶野には辛い運命が待ち受けていました、よくあるTVドラマの展開では「不良青年が更正したことにより僅かながらも成功を勝ち得て行く」ことが多いですが、「仮面ライダークウガ」では簡単にはそうはいかない。徹底的に厳しい現実が襲い掛かります。私が蝶野の立場ならと思うと、胸が締め付けられます。
- 五代の「運命」。
五代は覚悟を決めて「ライジングマイティフォーム」への超変身を遂げました。
己の肉体がどうなってしまうのか、その不安を拭いきれないながらも戦い続ける運命を選択した五代の勇姿が格好いいですね。
そして彼の背中を押したのは
……見る人の心を癒してくれます。
- 最後に。
タイトルの通り、「岐路」と「運命」が示された前後編でした。グロンギの脅威が増大することにより、人間達は更なる決意を持って彼らと相対しなければならない。そうでなければ勝てない。
五代と蝶野がメインでしたが、振り返ってみると一条さんの「岐路」と「運命」も描かれていましたね。グロンギとの戦いで五代に依存してしまっていたことに対する葛藤、そして身体を張って出来る限りのサポートに徹することの決意。一条薫の五代の身を案ずる優しさと、刑事としての矜持を今回の話で感じました。