何が何やらワケワカメ

映像作品(主に特撮やアニメ、ホラー)について書く。

買って損なし、「牙狼ぴあ」レビュー。

TVドラマ「牙狼」10周年記念のメモリアルムック本を購入しました。

良い品でしたので今回は大雑把に、作品の魅力と本の紹介をします。

  • 作品を軽く紹介。

2005年にスタートした「牙狼 GARO」。

仮面ライダー響鬼
魔法戦隊マジレンジャー
ウルトラマンマックス
超星艦隊セイザーX

といった「子供向け早朝特撮番組」が放送されていた中、「牙狼」は「大人向け深夜特撮番組」として一際異彩を放っていました。ホラー要素、役者のスタントアクション、VFXのクオリティ……深夜番組であるのにも関わらず予算が潤沢で、毎週映画を観ているような満足感が得られます。2014年にはアニメ化もされました。
 
シリーズ化されて、今も尚新作が放送されている超人気作品です!!!

  • 黄金騎士。

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主人公が「鎧を召還」した姿。古より人を喰らいし魔獣ホラー、そんな化け物を人知れず退治している者達が「魔戒騎士」。その騎士達の「最高位」の称号をもつ存在、それが

「黄金騎士 牙狼(ガロ)」です。

鎧の煌めき、凄まじい迫力です。夜間での戦闘が殆どな為、闇夜にこの鎧の輝きが一段と画面に映えます。


  • 牙狼の称号を受け継ぎし者」
  • 冴島鋼牙:冷徹。仏頂面。騎士としての気高い誇りを胸に秘めている。
  • 道外流牙:優しい。未熟者。黄金騎士への想いは誰にも負けない。
  • 冴島雷牙:紳士。人格者。人としての優しさや強さ、愛情を兼ね備えている。

歴代主人公達の(個人的な)印象です。全員好きなキャラクターですが、敢えて挙げるなら流牙。

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「闇を照らす者」での流牙。
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「gold storm翔」での流牙。

私は流牙の、夢に向かう直向きさにとても惹かれました。中盤では騎士としてまともに戦えない程の大怪我を負ったのにも関わらず、それでも諦めたくない想いが彼を突き動かしました(第19話)。本当に格好いいです。彼が主役の「闇を照らす者」では、1話1話着実に成長していく過程が描かれていました。

いつか牙狼シリーズの感想もブログで書きます。その時に各シリーズを、より詳しく紹介したいと思います。


前置きはここまでで、ムック本の紹介に入りたいと思います。


  • 本の内容。
  1. キャストインタビュー。
  2. 魔戒騎士全集。
  3. 全シリーズプレイバック。
  4. 制作サイドインタビュー。

【1.キャストインタビュー。】

歴代主人公(鋼牙、流牙&雷牙、アニメ版の主人公レオン)のインタビューは読み応え充分。はっきり言って、インタビュー目当てだけで買いました(笑) 

牙狼がTVドラマとして如何に異質であるか、また主役を担ったことに対しての特別な想い、などなど役者としての本音が盛り沢山でした。中でも興味深かった箇所は下記の部分。

  1. 撮影がとにかく大変。
  2. 牙狼」を支えているスタッフへの敬意。

キャスト全員が揃って、「牙狼」は大変な撮影だったと仰っています。実写版に限らずアニメ版「炎の刻印」レオン役の浪川大輔さんも、収録後はクタクタになったと。8分のシーンに3時間費やしたとコメントしていました。恐ろしい程のこだわりですね。

他には零、媚空、魔戒歌劇団、ザルバと、盛り沢山の内容でした。


【2.魔戒騎士全集。】

魔戒騎士の美麗グラビアや設定イラストなど。本編では闇夜での激しい戦闘が多い為に造形が分かり辛いのですが、ここでは詳細な部分まで確認できます。


【3.全シリーズプレイバック。】

牙狼」シリーズ全話を短くまとめてあります。各話ゲストホラーの情報も押さえているので、物語を振り返る際に便利です。


【4.制作サイドインタビュー。】

記念コメントを寄せたのは以下の方々。

雨宮慶太、横山誠、金田龍、大橋明、阿部満良、松田康洋、林祐一郎。

永らく「牙狼」を支えている監督達のインタビューが綴られています。【1.キャストインタビュー。】で前述しましたがここでも、とにかく撮影が大変である、といった旨の発言が目立ちました。あの高度な技術を駆使した作品を2クール分制作するのは、想像を絶する苦労があるんですね(^_^;)視聴者としてはありがたい!

横山誠さんのインタビューで興味深かったのは、総監督を務めた「闇を照らす者」についてのこと。

「闇を照らす者」では「牙狼」史上初の、魔戒騎士やホラーが全てフルCGで再現されており特殊な手法でした。それは何故だったのか、このインタビューで手法の意図が理解できました。従来の手法に凝り固まらず、常に最善の方法を模索していく志が感じられました。


牙狼」の原作者、総監督。雨宮さんが携わった作品は彼の個性が明確に表れており異様な雰囲気を醸し出しています。(「牙狼」で言えば魔導文字)雨宮さんのインタビューでは、牙狼の世界観の捕捉や初期構想など、裏話がふんだんに盛り込まれていました。特に興味を惹かれた部分は

  • CR牙狼(パチンコ)に出てくるキャラクター逹は、本編と世界観を共有している。  
  • 魔戒騎士の鎧に用いている金属「鋼(ハガネ)」。
  • 鋼牙より強い騎士の存在。

などなど。鋼牙より強い騎士は雷牙だけだと思っていましたが、現状の「牙狼」シリーズでは最強の魔戒騎士は他にいるらしく今後TVでも登場するのかが気になります。

また、雨宮さんの「牙狼」に対する想いが記されています。

雨宮さんにとっての「牙狼」とは。

オリジナルの作品というのに固執してつくってきたので、それの集大成であることは間違いないです。(雨宮さんのコメント一部抜粋)

徹底的にオリジナリティーを重視したと。確かに特撮作品に留まらず、TVドラマとしても特異な要素(VFX、スタントアクション)が目を惹きますね。制作にかける熱意が、しっかりと作品に現れています。


  • 最後に。

牙狼ぴあは、今までのシリーズの内容を手広く網羅しており充実した内容でした。不満な点もありますが(ゴンザさんやヒロイン達のインタビューが無かったなど)、1500円前後の価格としては問題ないです。オススメです。